安井息軒が江戸後期の幕末〜明治において残した最も大きい足跡は、谷干城(たてき)、品川弥二郎、陸奥宗光、三好退蔵など、後世の日本の発展にかかせない人物を多く輩出、教育したことではないでしょうか。現にその功績をたたえられ、出生の地、宮崎県清武では宮崎県唯一の国指定史跡とされています。
行動、活動において活躍した幕末の志士は数多くいますが、思想・教育・人物の輩出という面で時代に貢献した人物は「松下村塾の吉田松陰」「改革と保守の勝海舟」等が多くいます。しかし、幕末と明治初期、混沌とした時代に改革を成し遂げる人物に加え、改革後の発展に寄与する人物を輩出した人物は数少ないと思います。
安井息軒は「行動を伴う改革時の人物教育」だけでなく、「改革後の治世・列強に負けない人物教育」を成し遂げた日本でも数少ない人物・教育者だったのではないかと思っています。
安井息軒の足跡をたどるにつれ、今の時代の教育について考えてしまいます。今の日本は平和で衣食住に困らない国ですが、その根底はドンドン揺らぎつつあります。それはやはり本当の意味で「教育」がされていないからではないかと思います。親から子への教育、地域社会での教育、公共教育での学び・・・。真に努力すること、世の中・社会の為に貢献するために学ぶこと・・・。ともすれば自分のためだけ、お金のためだけ、名声のためだけになりがちな今の日本を安井息軒がみたらどう思うのだろうと思います。
努力すること、成し遂げること、世の中の発展に寄与すること・・・子供への教育だけでなく、自分への戒めとして心に刻みたいと思いました。
安井息軒は郷校「明教堂」で教鞭をとっていましが、現在の安井息軒旧宅向かいにも学習塾「明教堂」があります。